コレだけは知っておきたい!ソーシャルレンディングの基本

握手している人

 

ソーシャルレンディングとは、ネット上で「お金を借りたい人」と「お金を貸したい人(投資家)」を結ぶサービスのことです。

 

たとえば、低金利のこの時代にもう少し高い利回りで運用したい、資金が必要だけど企業としての歴史が浅く銀行の融資対象にならない・・・このような、両者をマッチングするのがソーシャルレンディグを運営する会社です。

 

つまり、ソーシャルレンディングにはお金を貸す側、預かったお金と情報を管理する側、お金を借りる側の3者が存在します。借り手とソーシャルレンディング事業者と投資家(貸し手)の3者の関係を以下にまとめましたのでご参考ください。

 

デザイン力がなく素人感丸出しですがご容赦を・・・(^_^;)

 

ソーシャルレンディングの関係図!

 

ソーシャルレンディングのイメージ

 

  1. 借り手が融資の申し込みを事業者にします
  2. 事業者は借り手の審査をします
  3. ネット上で資金調達の募集をします
  4. 貸し手は興味のあるファンドに、投資します
  5. 資金が調達できれば、ローンファンドが成立します
  6. 貸し付けが実行されます
  7. 借り手から事業者に返済が行われます
  8. 投資家に分配されます

 

直接、投資家が借り手に対してお金を貸すには貸金業登録が必要になりますので、直接お金を貸すのはハードルの高い行為です。

 

ですので、貸金業登録業者(ソーシャルレンディングを運営する事業者)が仲介に入ります。投資家は、ソーシャルレンディングの事業者とは匿名組合契約を結びます。

 

これは、投資家は直接、借り手に貸すのではなくソーシャルレンディング事業者の営業にお金を出しているというものです。なので、借り手は誰からの融資なのか、投資家は具体的に誰が借り手かを特定する事はできません。

 

しかしながら、ソーシャルレンディング事業者のHPなどでどのよう事業をしている借り手なのかを知る事はできます。もちろん担保や保証などもわかります。

 

自分の資金がどのような会社で活用されているかを知れるのは、銀行預金にはない楽しみではないでしょうか。

 

何といっても利回りの高さが特長

高金利のイメージ

 

ソーシャルレンディングの魅力はなんといっても、高利回りにあります。3%〜10%ぐらいになるものまであります。

 

現在の銀行預金の金利から考えるとびっくりするぐらいのものになりますよね。では、なぜ、高利回りになるのでしょうか?リスクが高いから・・・。と不安になる方もいらっしゃると思います。

 

まず、お金を借りるとしたら銀行から借りると思いますが、事業の安全性や収益性とは別に銀行の融資対象になりにくい場合があります。

 

たとえば、起業してまだ日が浅かったり、必要資金の額が少なく銀行は融資に消極的だったり、担保にしたい建物がまだできあがっていなかったりする場合です。

 

このような場合に、金利が少し高くてもいいから資金を調達したい企業があるのです。こういった事情から、ソーシャルレンディングの利回りは高くなります。

 

もちろん、ソーシャルレンディングの事業者は、借り手の事業内容や決算、担保・保証棟を見て貸し出しの金利を決める事になります。

 

小額投資や分散投資もソーシャルレンディングならでは

 

ソーシャルレンディングには、高利回りの他にもいくつかの魅力があります。それは、1万円から投資できるということです。(仲介業者によっては、5万円や10万円というところもあります)

 

いきなり始めるにはちょっと心配という人も1万円からならハードルが低いですよね。

 

そして、1つのローンファンドにはいくつかの案件が入っています。1つの企業にだけ投資するのではなく、いくつかの企業に分散して投資していることになります。

 

もし万が一、1つの企業が返済できなくなっても他の企業が返済できれば、まるまる投資額がかえってこないというリスクを回避することができます。

 

リスクもしっかりと理解する必要アリ

リスクのイメージ

 

では、ソーシャルレンディングで注意すべきリスクとはなんでしょうか?

 

元本が保証されない

まず、一つは元本保証ではないということです。資金を貸した事業者が返済できなくなり貸し倒れとなってしまう場合があります。ですので、保証や担保があるのか等よく検討する必要があります。

 

誰に貸したかわからない

また、具体的な投資先は投資家の方にはわかりません(貸金業法の違反防止のため)。しかし、投資先の情報開示はHPなどでされているので、よく検討してから投資しましょう。

 

基本、途中で解約できない

途中解約はできないことがほとんどです。運用期間をよく確認する必要があります。利息は支払われているが、返済が遅延するということもあります。

 

利回りは、ソーシャルレンディング事業者による借り手の信用度や運用期間によって決まります。

 

高い利回りにだけ気を取られず、十分に検討、確認してから投資しましょう。

 

で、実際にどうやって始めるの?

目が血走っている男がパソコンを操作しているところ

 

では、実際にソーシャルレンディングを利用するにはどういう手続きを踏めばいいのでしょうか?

 

ソーシャルレンディング事業者を選ぶ際には、資金を貸し付ける際の審査や情報開示がしっかりいているなどの信用性が大事です。まずは、取引する事業者を選びましょう。

 

業者によって細かな違いはありますが、概ね以下のような流れになります。

 

手続きの流れ(業者により微妙な違いも)

  1. 取引したいソーシャルレンディング事業者のホームページから口座開設の登録を行い、本人確認書類を受け取ります。
  2. 本人確認書類を受け取り、会員サイトにログインして本人確認キーを入力すれば、投資家登録が完了します。
  3. 投資用の資金を送金します。
  4. 投資したいファンド(案件)を探します。
  5. 契約締結前書面で投資したいファンドのリスクや手数料等を確認します。
  6. 気に入ったファンドに申し込みをします。
  7. 匿名組合契約締結をします。
  8. 投資の実行となります。

 

このような流れになりますが、ソーシャルレンディング事業者によっては、投資申し込みをしてから送金になる場合もあります。

 

手続きそのものは特に難しい所はありません。低金利のいま、短期で小額から投資をはじめてみるのもいいかもしれませんね。

日本でソーシャルレンディングはどこまで伸びる?

ドアと未来のイメージ

 

日本では、2008年にmaneo、2009年にAQUSH、2011年にSBIソーシャルレンディングがサービスを開始しました。当時は個人と個人がネット上で小口の融資を行えるものでした。

 

しかし、法整備の問題等があり、現在のようなソーシャルレンディングの事業者を仲介とした日本独特のサービスとなっています。

 

クラウドファンディングは、2012年度には70億円規模だったものが、2015年度には360億円規模と3年間で5倍にもなりました。2016年度には470億円を越える見通しと言われています。

 

ソーシャルレンディングは、クラウドファンディングの1つですが、その90%近くの規模を占めています。2016年度にはソーシャルレンディングの規模は400億円以上の市場になると見込まれています。

 

今後、10年ほどの市場の伸びと拡大の予測について

安倍内閣でも投資型のクラウドファンディングには、リスクマネーの供給源として注目し、議論が行われています。

 

ベンチャー企業には優れた技術やアイディアを持っているものの資金不足で、事業が軌道に乗らないケースが多く、資金調達の仕組みを整備し企業の後押しをしようとしています。

 

現在、世界規模で3兆円の市場ですので、日本市場の400億円はまだまだですが、さらに参入企業の増加が想定され市場規模は拡大していくものと思われます。

 

日本の場合には、法整備の問題で個人間の融資はできませんが、海外のように出来るようになればもっと市場は拡大するでしょう。

 

日本は世界一現金預金の多いと言われていますが、超低金利が続くなか、資産運用を考える際には、高利回りのソーシャルレンディングは投資手段の選択肢の1つになる可能性も十分に考えられます。

 

海外(主にアメリカ、ヨーロッパ)のソーシャルレンディング市場規模は

国外のソーシャルレンディング事業者といえば、アメリカの大手Lending Club、Prosper、イギリスのZopaが有名です。Googleも投資をしているLending Clubは2014年にNYSEに1兆円で上場しました。。

 

アメリカの主なソーシャルレンディング会社の市場規模は、2013年には4000億円規模だったのが、2014年には1兆円、2015年には2.3兆円の規模にまで成長しています。アメリカ地域だけで2.3兆円で、ヨーロッパでは6000億円という規模です。世界規模だと3兆円の市場という事になります。

 

年間50%の拡大を続けてきたクラウドファンディングですが、ソーシャルレンディングの割合は7割近くあり、市場を牽引しているといえます。中国でも爆発的にソーシャルレンディングが普及していますが、法整備が遅れたために詐欺被害もかなり発生していたようです。

 

サププライム問題やリーマンショックにより銀行は元本保証が期待されますので、倒産や大きな損失を防ぐために資本規制が厳しくなり、貸付が厳しくなりました。こうした背景をもとにソーシャルレンディングは普及してきました。

 

海外のソーシャルレンディング会社は、10年後20年後にはメガバンク並みにお金を回すシステムになるのではないかという見方がある一方で、アメリカ大手のLending Clubは、2016年5月に不正が発覚し、株価が暴落しました。

 

業績を上げるために、貸し手に無断で審査基準を下げていたのです。このようなことがあると、市場が冷え込む原因になり、信頼を取り戻すのに時間がかかります。

 

また、経済の先行きが懸念される時期には、中小企業等でも「借り渋り」になることがあり、業績が低迷する事も考えられます。

 

しかし、世界中には銀行からお金を借りる事ができない人が何億人もいると言われています。新しい資金調達法、投資手法として市場が拡大していくのは、間違いないと思われます。

 

出る杭は打たれる日本・・・SLの成長を阻むものは?

成長を阻められるイメージ

 

海外でのソーシャルレンディングと日本のソーシャルレンディングには、大きく異なる点があります。

 

それは、日本は匿名組合方式をとるので、投資先が具体的にわからないということです。これは、貸金業法に抵触することから守るためで仕方がありません。

 

海外の場合には、お金を貸したい人が直接借り手を選べるようになっていて、借り手またはソーシャルレンディング事業者のプラットホームに対して貸付債券を持つ仕組みになっています。(日本では投資家が債券の回収をすることは出来ません)

 

アメリカの大手Lending Clubでは、借り入れ希望者の過去の借り入れ履歴や年収、職業、会社による格付け等が投資家に情報開示されます。その上で、自分でリスクを判断して投資できるようになっています。

 

しかし、日本の場合には投資先が具体的にわからないので、ソーシャルレンディング事業者による審査を信用するしかありません。投資対象の財務や担保価値、回収の可能性等の判断材料が少なすぎるのです。

 

このように情報開示が不十分なままで貸し倒れが起きると、資金流出が起きるかもしれません。

 

立ちはだかる法のハードル

また、日本では、ソーシャルレンディングの事業者になるためには、貸金業者の登録と金融商品取引業(第二種)の登録をする必要があり、その要件は厳しいものとなっています。

 

もちろんコストもかかりますので、アメリカやイギリスよりもコスト高になりますし、新規参入のハードルも上がってしまいます。ソーシャルレンディングの市場拡大には、規制緩和や法整備をすすめる必要がありそうです。